私は、私の努力で楽しく生きている。【オリジナル小説】【短編】
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オリジナル小説です。
※この作品は、フィクションです。
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私は、私の努力で楽しく生きている。
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私は、なぜか人から嫌われてしまう。
その理由が、わからなくて。
嫌われるのは仕方ない、と諦めた。
みんなから嫌われている私を好きだと言って、
結婚してくれた人がいる。
その人が、私が嫌われる理由を教えてくれた。
それは、
「隠しきれずに滲み出る幸せオーラ」だそうだ。
それを聞いた時、何を言っているんだ、と思った。
親から、姉妹からも嫌われて、
同年代の親族からも嫌われて、
友だちからも嫌われて、疎遠になって。
そんな私に、滲み出る幸せオーラなど、あるわけがなかろう。
彼曰く、
「結局、貴女は1人でいることが好きで、1人であることで実力を発揮するタイプだから、周りがどんなに嫌っても、貴女はそっちの方が気楽だと本能的に思っているから、幸せオーラが出ちゃうんだよ」とのことだ。
もう一度、言う。
何言ってんだ?
いや、確かに友だちが疎遠になっても、
「ま、いっか」でそのまま放置したし、
むしろ連絡を取る必要がなくなって嬉しかったし、
というか連絡くるのうざいくらいに思ってたけど。
周囲の人間から「寂しい女」と揶揄われても、
「私は楽しく生きているのに、どこが寂しい女なのだろう?」と真剣に悩んだりもしたし、
確かに、1人でいる方が気楽で、
友達という存在に価値を見出していないのかもしれないけれど。
じゃあ、何か?
私が幸せそうだから気に入らなくて、
「みんなに嫌われてる」と悲しんで落ち込むことをみんな望んでいるから、
何にも気にせずに、気ままに楽しく幸せそうなのが気に入らなくて、
そして、さらに私は嫌われるということなのか?
え、バカなの?
他人のことに構っている暇があったら、自分のことを考えろよ。
「そういう、自分ファーストなところも、他人からしたらムカつくんだよ」
そう言う彼に疑問を抱いたので、そのまま聞いた。
「じゃあ、なんで君は私と結婚したのさ!?」
彼は、曇りなき眼で言い放った。
「何があっても生きていけそうじゃん」
まあ、否定はしない。
否定はしないが、なんかムカつく。
他人の幸せにあまり興味はない。
自分の幸せにしか興味がない、と言うわけではないが、
私は、私が楽しく生きるために努力するだけで手一杯なのだ。
他人に構っている暇はない。
だって、私は人からすぐに嫌われてしまうのだから。
だから、自分で自分のことを楽しくしなければならない。
他人のことを気にして生きている時よりも、
今の方が、楽しいし、気楽に生きている。
私は、私の努力で、楽しく幸せに生きている。
それを、僻むやつなど、無視で良い。
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