みんな陰でコソコソ努力して、準備整ったらその集団から「じゃあな!」って去るじゃん?【准教授・高槻彰良の推察】【1】【澤村御影】
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こんにちは。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
読書感想文です。
こちらの「准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき」の

「針を吐く娘」の感想になります。
全体感想はこちら。
ネタバレが嫌な人は読まないでくださいねー。

では、感想です。
単純に、怖いです。
結局は、嫉妬の話なんだけどさ。
ずっと仲良しだった女の子2人の片方に彼氏ができて、
そこから、関係性がちょっとおかしくなっちゃうやつ。
女の子2人が、手芸に関わる人だったので、
嫌がらせに「針」を使ってるんだけど。
自分でケーキに針を仕込んで、それ食べて、怪我するとか。
自分で、肌の中に針埋めるとか。
できないよ。
怖いよ。
痛いのは嫌だよ。
私には、自分が痛い思いをしてまで、
誰かに何かをしたいという気持ちが、いまいちわからない。
多分、それは私が「他人に、そこまで興味がない」し、
「自分が大事」だからなんだろうけれど。
あとは「ま、いっか」で、すぐに諦めるし。
嫉妬っていうのは、
「執着」っていうのが根底にあるし、
あとは、「あの子と、私は同じじゃなきゃいけない」っていう気持ち。
単純に言えば「同調」なんだけど。
「みんな同じがいいよね、抜け駆けはダメだよ」
「抜け駆けは裏切りだよ」みたいな同調圧力。
で、結局、みんなコソコソ隠れて努力して、
いつの間にか抜け駆けして、
「あばよ!!」みたいな感じで、
その集団から一抜けするじゃん。
で、隠れてコソコソ努力してる時って、
その集団相手に、めっちゃ嘘つくじゃん?
「いやー私なんて、何もしてないよー」とか、
「ずっと仲間だよね」
「一緒に頑張っていこう」みたいな。
でも、私、これを悪いことだと思ってなくて。
だって、その「集団」が
私の努力を認めない、バカにする、邪魔するってのわかってるし、
でも、このままでは自分の成長がないのは明白だし、
ぶっちゃけ収入増やしたいし!!
っていう、先の目標、目的のために、
とりあえず、当たり障りのない嘘をつくんだよ。
で、大体の準備が整ったところで、
「じゃあな!!」ったなるんよ。
だから、この「綾音」と「琴子」も、
今は嘘をつくことで「穏便に」解決したけど、
最終的には、関係が途切れることになるのだろうなぁ、と思いながら読んでました。
学生生活を送るには、
一緒にいると都合のいい存在なんだろうな、と。
「准教授・高槻彰良の推察」は、
人間の醜いというか、本質的なものが描かれているので、
読んでいて、とても楽しいです。
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准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき (角川文庫) [ 澤村 御影 ]
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