私が売っていたのは体ではなく知識です【プライドがないことがプライド】(4/7)

  

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私がお店を任された、というか
引きこもりニートで暇だっただけです。
 
 
もともと強「すぎるが故に、生きづらい」ことが原因で病んでいたので
1人で切り盛りできる状態は、
まるで「水を得た魚」です。
 
 
売り上げを伸ばし、私も楽しんでいました。
 
 
初めは、近所の方や父の仕事関係の方が来てくださり
そこからうわさが広がり、平日も休日もお客さんが途切れない状態になったのです。
 
 
ものを売る店といってもお客さんの滞在時間はかなり長くなります。
 
 
それは「トークショー」が開催されていたり
お悩み相談があったからです。
 
 
オタクなお客さんが来れば、アニメや漫画の話で盛り上がるし
経営学、文学、サイエンス、アート、食べ物、
どんなことでも語れるし
 
知らないジャンルでも「教えて」と新たな扉を開きます。
 
 
心理学やカウンセリングの勉強していたので
年配の経営者たちから、若い社員の相談を受けたり、
 
子供や孫が好きなアニメのことを知りたいと言う方のために、
説明したりもしていました。
 
 
知識の幅が広く、独自の意見を惜しげもなくはっきり言うので
「面白い子がいる」とお客さんが増えていったのです。
 
 
はじめの頃はお客さんも少なかったので、
店の角のデスクであらゆるジャンルの勉強していました。
 
 
その本や勉強内容のことをテーマにお客さんと意見交換をしていたこともあります。
 
 
次第にスイーツの差し入れが増えたのです。
 
今思うと「頭を使うから甘いもの欲しいよね」と言う心遣いだったと思います。
 
 
男女問わず長い時間トークしているので
「体を売っている」と言う陰口が生まれたのでしょう。
 
 
まぁ、主に陰口を言っていたのは親ですが。
 
 
私が売っていたのは体ではなく知識です。
 
 
 
 

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