「大人ってずるい」という気持ちは自分が何歳になっても感じることです。【探偵アリサの事件簿 今回は泣かずにやってます】

こんにちは。

いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。

 

今回は小説の紹介です。

東川篤哉さんの「探偵アリサの事件簿 今回は泣かずにやってます」を読み終えたので感想を。

 

探偵少女アリサの事件簿 今回は泣かずにやってます [ 東川篤哉 ]

前作と続けて読んだのですが・・・その時の記事はこちらです。

二作目は、探偵少女アリサがパワーアップしておりまして、便利屋でお守り役の良太も前作以上にパシられています。

面白くて、あっという間に読み終えてしましました。

私が好きなキャラは良太の友人であり、刑事の長嶺なのですが・・・彼にはろりこん気質がありましてアリサへの態度が甘いのも笑えるところです。私の中では声を当てるとしたら「櫻井孝宏さん」かな、と勝手におもています。

 

ネタバレになってしまうので、あまり詳しくは書けないのが残念なのですが、単純に「読んで見てね」だけです。

アリサと良太の関係が徐々に親密に(主従関係が濃く)なっていくところも、読み進みていく中で自然なことだと感じてしまいます。

 

探偵少女アリサの事件簿 今回は泣かずにやってます [ 東川篤哉 ]

探偵少女であるアリサが解決に導いた事件であっても、解決したのはお守り役である良太ということになっており、さらにはその手柄は刑事である長嶺ということになってしまいます。世間的に評価されているのは長嶺なのです。要するに手柄の横取りです。

横取りといっても、小学生である女の子の話など誰も信用しないし、仕方なく良太が解決したことにして、事件解決を「仕事」としている長嶺が最終的に犯人を逮捕しているので、意図的に横取りしているわけではないのですが・・・。

そのことに対して、アリサはとてつもない憤りを感じています。「大人はずるい」という言葉で表現されていますが、本人はその言葉では足りないでしょうね。

 

これは現実でも起こりうることだと考えています。

私が大人になって感じることは「子どもの視点って、かなり重要」ということです。

 

大人になると、培ってきた知識や経験が邪魔をして物事の本質が見えなくなっていることがあります。

あとは、見栄やプライドとか「知らないと言えない大人」が多すぎることでしょうか。

実際、子どもの意見を聞くと「なるほどな」と感じることはかなり多いです。

 

私も以前の仕事をしている時に、親御さんの許可を得て中学生の子を食事に誘って「これって、どう思う?」と色々協力してもらっていました。凝り固まった大人だからこそ見落としていたことや、盲点などを指摘してもらって、かなり勉強になったことを覚えています。

私自身も子どもの頃に親に意見を言って、「生意気をいうな」と怒鳴られたりしましたが、結果的に「私が言ったことをやってるじゃん」と苛立ちを感じたり、「ほら、私が言った通りになったじゃん」と呆れることが頻繁にありました。

 

だからこそ、アリサが「大人ってずるい」と壁を殴りつける気持ちもわかります。

 

私は30代のおばちゃんですが、老若男女全ての人が教えをこう先生だと思っています。

特に幼稚園や小学生、中学生からはかなり貴重な意見を聞くことができました。

もちろん、周りは「子どもなんかの意見を取り入れるな」という雰囲気でしたが、完全に無視です。

そのおかげで、利益をアップさせることができたのだとは誰も思っていないでしょうね。

 

探偵少女アリサの事件簿溝ノ口より愛をこめて(3) (バーズコミックススペシャル) [ 森ゆきなつ ]

私自身も「いつもでも、童心を忘れない」をモットーにしています。

幼稚園の姪っ子と公園を走り回って遊びます。

 

30代になっても「大人になんかなりたくない」と思うことがありますね。それは「自分が正しいと思い込んで、人の意見を蔑ろにする人間にはなりたくない」ということです。

 

確かに、小説なのでフィクションではあるのですが本質的には「ノンフィクション」であるとも言えるのが小説です。

フィクションの中から、「現実にも当てはまることがある」「自分にとっては、こういうことだ」と考えていくのも小説を読む醍醐味ですね。

 

探偵少女アリサの事件簿は、ドラマ化もしていたようです。

本田望結ちゃんがアリサを演じていたようで、ツイッターを遡って拝見しましたがとても可愛いくてレンタルしてみようと思っています。

 

便利屋であり、アリサの子守役(パシリ)の良太を演じたのは田中圭さんです。

ちょっと頼りない雰囲気がピッタリです。

 

探偵アリサの事件簿を読んでいく中で、「大人ってずるい」って感じるのは、自分が何歳になっても感じることなんだなぁと改めて実感できました。

 

泪ーruiー