『BLACK SEA』  (画集)①

 

こちらで発行している電子書籍です。

 

 

私は、目が悪い。

だから、人の顔がわからない。

覚えようと写真を凝視するのだけど、実物と写真が同一人物とわからない。

 

主人の顔もわからない。

写真と私がいつも見ている顔が同じと思えない。

故に、迷子になったら動かない。

探してもらうしかない。

 

「誰なのか」という判断は、声と体の動かし方、車、持ち物で判断する。

どうしても「顔」で個人を識別することができない。

 

そんなだから、私は世界の見え方が独特らしいのだ。

主人からは「泪-rui-ちゃんは、抽象画がうまいね」と言われる。

 

自覚があるわけではないが、私には世界が平面、そしてぼんやりと見えているのかもしれない。

 

三十路を超えて、そんなふうに生きてきたことに、ぼんやりと気づいた。

 

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