オリジナル小説 9 12月 2021 バカは、どこにいるのか。【オリジナル小説】【短編】 「おはようございます」 身支度を整えて、リビングに顔を出すと、父が経済新聞を読んでいた。 「おはよう」 母は、キッチンでベーコンエッグを焼いている。 「おはよう。ご飯、もう少しでできるから」 程よく焼けたトーストと、スープの匂い。テーブルには、サラダと牛乳が置かれている。 父の向かいに座って、… 続きを読む
オリジナル小説 22 9月 2021 短編小説 まとめ 2021.9.22 【オリジナル小説】【短編】 こんにちは。 いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。 最近の短編小説をまとめました。 https://rui-world.net/archives/4621 https://rui-world.net/archives/4655 https://rui-world.net/arch… 続きを読む
オリジナル小説 22 9月 2021 神様が存在したら可哀想な彼女たちは救われるのか。【オリジナル小説】【短編】 神様は存在しない。 「私、悪いことした?」 クラスメイトに取り囲まれて、暴言を吐かれていた。 思わず、いつも疑問に抱いていたことを口に出す。 一瞬だけポカンとした彼女だけど、 すぐに引き攣った顔をして、 「お前の存在自体が悪いんだよ!!」と叫んだ。 正直、私が彼女たちの前に存在するこ… 続きを読む
オリジナル小説 19 9月 2021 平和な世界と臆病な私【オリジナル小説】【短編】 やる気が起きないときはある。 それでも、私は生きていかなくてはならない。 「ただいま」 誰もいない部屋に帰宅を告げる言葉を吐いて、靴を脱いだ。 1人暮らしを始めて数年になるが、これをしなかった日はない。 虚しいとか、寂しいとか思わないこともないが、それでも疲れた私を受け入れてくれる… 続きを読む
オリジナル小説 13 9月 2021 温くなってもカフェオレは美味しい 【オリジナル小説】【短編】 夏が終わると寂しい。 暑くて、しんどくて。電気代も嵩むし、外にも出たくない。熱中症が怖い。 嫌だ嫌だと言っていたはずなのに、夏が終わると寂しいと思ってしまう。 理由は特にない。ただ、寂しいと感じる。 「人間ってさ。わがままだよね」「何、いきなり」 秋が近づいてきて、カフェのテラス席で。 「… 続きを読む
オリジナル小説 8 9月 2021 消えかけて、生き返って、また消えた。後書き【オリジナル小説】【短編】 こんにちは。 短編小説「消えかけて、生き返って、また消えた」の後書きです。 単純に言えば、「人間って、この繰り返しで壊れていくんだよ」ってことです。 ごめん。後書きがこれしか書けない。 これ以上、言うことがないです。 るい 短編小説「消えかけて、生き返って、また消えた」をはじめから読まれる方は… 続きを読む
オリジナル小説 8 9月 2021 消えかけて、生き返って、また消えた。④【オリジナル小説】【短編】 家に帰ると、母親に引き止められた。 大学の成績は親が満足するものだったし、咎められるようなことはしていない、はず。 けれど、母は不機嫌そのもので、何かしたのだ、と理解した。 基本的には成績さえ良好であれば、怒られることはないのだが。 部屋に荷物を置いてリビングに行くと、テーブルに私に書いた小… 続きを読む
オリジナル小説 8 9月 2021 消えかけて、生き返って、また消えた。③【オリジナル小説】【短編】 結局、他の先輩が概要を細く説明してくれて、何を言われたのか理解した。 あの言い方だと私を追い出したいように聞こえるが、彼女の場合はそう言いたいわけでないと学んでいたので誤解はしない。 単純に言えば「好きなことをとりあえずやってみろ」と言うことだ。 そんなわけで、私は「文芸サークル」にも所属す… 続きを読む
オリジナル小説 8 9月 2021 消えかけて、生き返って、また消えた。②【オリジナル小説】【短編】 「あんたには自分の考えがないの?」 大学の時、サークルの先輩にそう言われた。 そのサークルも、仲のいい友達に誘われるがままに入っただけで、別に興味があったわけではない。 その友達も「かっこいい先輩がいたから」という理由で、私はそれに付き合わされただけ。 その先輩に彼女がいて仲睦まじく相思相愛であ… 続きを読む
オリジナル小説 8 9月 2021 消えかけて、生き返って、また消えた。① 【オリジナル小説】【短編】 人間とは何か。 私にはそれがわからない。 考えれば考えるほど、わからない。 私は何が好きなのだろうか。 好きだと思っているものは、私が心からそう思っているものなのだろうか。 周りに流されているだけなのではないか。 「これが好きなんだ」 そう言っているけれど、本当なのだろうか。 好き… 続きを読む